砂漠で溺死

本と映画を、ネタバレ全開で書きます。

「考えさせられる」という言葉が嫌

「この映画は考えさせられる映画だよねえ」とか言われると、なんだかしっくりこないというか、気持ち悪い感じがする。

そもそも考える、というのは自発的に行われるものであって、「考えさせられる」という言葉からは「考えることを強いる」みたいなニュアンスを感じて、嫌だ。考えさせられなければ考えないのか、と思ってしまう。

意味を調べてみると、「問題を提起している」とか「示唆に富んだ」とかが類語に挙げられている。

でも、この問題を提起しているというのも曖昧で、それは作者の意図如何によって変わってしまうものだよね。たとえばアンパンマンも、見ようによっては「このアニメは日本の教育の倫理観を反映しているものだ」みたいなメッセージを受け取れないこともないし、そうなると、問題提起の線引きってどこにあるの? 観る人によって変わってきてしまうよ。 

「考えさせられる」が「問題を提起している」だとすると、「この映画は問題を提起している映画だよねえ」ってなるけど、そういうこと言われるような映画ってドキュメンタリーとか社会問題をテーマにしたものとか、明らかに問題を提起している映画ってことでしょう? すでに問題を提起している映画を「これは問題を提起している映画だよねえ」って言うのっておかしくない? 当たり前じゃないの。形容詞として、これはどうなの。